脳細胞にイオンが流れ込み、活動電位が発生し、ニューロンが発火する。
この発火する場所によって、ある場合には痛みを感じ、ある場合には喜びを感じる。
この単純なことを説明できたものはまだ誰もいない。

とはいっても、手術前に行う麻酔をかければ意識がなくなるので、人体または脳の機能と意識が結びついているのは確かだと思われる。

これ以降は、興味深い仮説を紹介していく。

Rediscovering God with Rupert Sheldrake

Rupert Sheldrake博士が物質と意識の謎について語ります。


意識
あなたの意識の中に何があるのか?一日に数百回、「今何を意識しているのか」と自問してほしい。「一瞬前に何を意識していたのか?」本当に意識の流れが存在するなら答えられるはずである。実際には複数の意識の流れが進行中であり、それを捉えるまでは、意識の「中」にはないことが分かる。

自我
「私が存在している」という感覚は幻である。自我は実在するものではなく、経験(記憶や他の関係)によって結び付けられているに過ぎない。あなたが痛みに苦しんだ過去があるかもしれないが、その痛み自体を思い出すことはできない。昨日のあなたと、現在のあなたは別の自我を持つ存在であり、記憶によって連続的な自我であるように錯覚しているに過ぎない。(束理論)

意識の進化
進化の考えで言えば、餌を食べたいという欲求、危険から逃れる欲求が意識の基本であったろう。生存に有利なことをすれば快感を感じる脳内物質が、危険なことは痛みによって避けるようにプログラムされているだけだ。それを感じるのは脳細胞によって作られた意識や自我という幻である。

自由意志
この世界は物理法則で支配されている。もし自由意志があるなら、私たちの脳が物質以外の魂のようなものとの相互作用によって影響を受けていると言わざるを得ない。また、そのような干渉によって物質が影響を受けるのであれば、エネルギーの出入りの不釣合いなどで必ず検出されるはずである。が、そのような現象は起こっていない。つまり、ビッグバンによって宇宙の始まり以来、すべての物事は因果関係の内側にあり、すべての物事は起こるべくして起こってるのである。つまらねーなw

では今後人間と同じ知性を持つコンピューターを作ったとき、それを認識する自我が生まれるのか?→生まれる。
それは誰か?→そのコンピューターという物質そのものが自我という幻想を有するようになる。魂がどこからかやってきて宿るのではない。

あなたはどこから来て、どこへ行くのか
意識や意識にともなって生じる自我という感覚は、紛れも無く脳の活動と紐付いている。あなたはどこからやってきたということはなく、脳が形成され計算を始めた段階で0から意識が生まれ、死によって活動が止まるとまた0に戻るだけだ。魂など不可解な説明を持ち出す必要はない。